牛・豚料理のレシピ

リングイッサ

リングイッサ

リングイッサを食べるには?

ソーセージや腸詰などは、大きく分けると世界に三つの傾向があります。一つがドイツ風のボイルして食べる前提のもの。二つが中国の腸詰やスペインのソーセージのようにドライ、もしくはセミドライにして食べるもの。そして、三つ目がイタリア風の網で焼く前提の、燻製していない生ソーセージです。

ブラジル人が毎晩のように欠かさず食べるリングイッサ。これは、イタリア風ソーセージの流れを汲んでいるものです。ですから、最も好ましい調理法は炭火のような「遠火の強火」でじっくり焼き上げること。余分な脂が流れ落ち、けれども脂のコクと旨味はちゃんと残ってくれます。

とはいえ、実際のご家庭ではそうもいきません。やはりガスコンロとフライパンを使いますし、ではどうやったらリングイッサならではの美味しさを体験できるのでしょうか?

How to eat?

リングイッサ
リングイッサ
リングイッサ

リングイッサを解凍して、1本ずつ切り離します。
水を数滴たらしたフライパンに並べ、ごくごく弱火にかけます。
ふたを半分だけして、じっくり焼きます。
途中、上下をひっくり返して全体に火を通してください。
25分くらいかかります。

ガスオーブンをお持ちならば、解凍・切り分けたリングイッサを、180度で9分半(目安)、加熱するだけでOK。

リングイッサ(生ソーセージ)の食べ方は、ソーセージとして焼くだけには留まりません。
欧米のラテン各国では定番の使い方に、お肉を詰めている天然腸を外してしまう、というものがあります。
すると、リングイッサが味付けだけされた粗いひき肉に早変わり。
肉団子にしたり、炒め物に加えたり、ときにはピザのトッピングとすることも。
他にもパスタやキッシュなど、工夫次第でリングイッサは様々な楽しみ方ができる、食材なのです。

リングイッサの解凍は封を開けずに一晩、冷蔵庫に入れておくか、パッケージごと水に30分程度浸けるのがいいでしょう。
開封してから解凍するとドリップが解凍中に流れ出てしまって、衛生的にも、美味しさと言う意味でも、お奨めできません。

ブラジル料理の代名詞 フェジョアーダ

リングイッサに添えられる定番がヴィナグレッチです。

さっぱり風味のこのタレで、リングイッサの美味しさがいっそう際立ちます。

ブラジル式ピザ

ブラジル式ピザ

ピザ生地にトマトソースを塗って、天然腸からしぼり出したリングイッサを平べったい肉団子にしてトッピングしてゆきます。

パルメザン・チーズものせたらオーブンへ。

仕上げにオレガノをふりかければ、とってもブラジル式なピザの完成です!


ブラジル式ピザにお奨めのリングイッサはこれ!

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南欧発ブラジル着・おっかさんの味 ドブラジンニャ

南欧発ブラジル着・おっかさんの味 ドブラジンニャ

 ブラジルの家庭料理は、お豆と様々な部位のお肉を煮込んだものが多くあります。代表料理のフェジョアーダもそうですし、もう1つ定番中の定番と言えば、ドブラジンニャが挙げられるでしょう。

ドブラジンニャは、ほぼ同様のお料理が南欧各国にもある、という大西洋を渡ったお料理。イタリアの「トリッパ」スペインの「カジョス」などとは全て、同根のものなのは間違いないでしょう。

焼肉屋さんでお馴染みのミノ(牛の第1胃)のお隣、ハチノス(牛の第2胃)をトマトと白豆、そしてブラジル式の燻製ソーセージとで煮込んだもので、ブラジルでは毎週火曜日のお昼ご飯に食べられるのが一般的。こちらも、ブラジルでは本来ご飯にかけて食べますが、日本人はややボリュームがあり過ぎるかも知れません。カレーのようにご飯なしでは食べづらいというお料理ではないので、そのまま召し上がってください。ブラジル式モツ鍋とも言えるドブラジンニャの美味しさが、きっとダイレクトに体験できることでしょう。

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モコト/牛のアキレス腱

意外に冷え込むサンパウロのぬくもり食材

暑い国、という印象が強いブラジルですが、最大の都市・サンパウロは実は標高が700m近い街。意外に冷え込む日もあります。そしてそんな日に、人々が身体を温めるのに食べているのがカルド・デ・モコトという牛のアキレス腱で煮出したダシに味をつけたもの。ゼラチンが溶け出してトロミがあるので冷めづらく、冬の定番食材です。

モコト/牛のアキレス腱
モコト/牛のアキレス腱

このカルド(ダシ)に野菜などの具を入れたのがソッパ・デ・モコト(モコトスープ)。身体がぽかぽか温まるのはもちろんですが、モコトのゼラチン質にはコラーゲンがたっぷり。健康や美容にも心強いスープです。

ブラジルでは他にも、モコトからゼラチンを煮出して作る甘いグミのようなお菓子もあります。

日本でゼラチン質の食材というと、煮凝りになりやすい魚類が真っ先に思い浮かびますが、ブラジルならばモコトです。ブラジルよりずっと寒い日本の冬に、ぬくもりとスタミナのモコトスープはいかがですか?

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シュハスコ

南欧発ブラジル着・おっかさんの味 ドブラジンニャ

これがなくちゃパーティは始まらない!ブラジル式BBQ

暑い国、という印象が強いブラジルですが、最大の都市・サンパウロは実は標高が700m近い街。意外に冷え込む日もあります。そしてそんな日に、人々が身体を温めるのに食べているのがカルド・デ・モコトという牛のアキレス腱で煮出したダシに味をつけたもの。ゼラチンが溶け出してトロミがあるので冷めづらく、冬の定番食材です。

とってもパーティ好きなブラジレーロたち。そして彼らのパーティと言えば屋内ならばサルガジーニョスなどを揃えたホーム・パーティ。野外ならばシュハスコ。そう、ブラジル式のBBQです。

炭火を起こしたら、あらかじめ味付けしておいたピッカーニャ(牛のイチボ肉)とリングイッサを中心にどんどん肉類を焼いてゆきます。時には鶏のモモ肉があったり、豚肉があったり。シュハスコでは大き目の塊のまま焼いて、それを目の前で切り分けてもらうのがセオリー。一緒に炙っているフランスパンにアツアツのお肉と、ヴィナグレッチを挟んでパクッ。あとはサイドディッシュとして、生野菜いっぱいのサラダとマヨネーズ・サラダ(ブラジルの濃厚なポテトサラダ)などを銘々で頬張りながら、楽しく賑やかに過ごします。

お肉の下味は基本的に塩だけ。それも精製塩ではなくて結晶塩を使うのが一般的です。ですが、サンパウロ周辺のシュハスコは前の晩から様々に味付けをする習慣。シュハスコ・パウリスチタ(サンパウロのシュハスコ)と名前も分かれています。

シュハスコ・パウリスタ

特定のレシピは決まっていません。基本として、結晶塩おろしにんにく、こしょう、白ワインビネガーなどでお肉を前夜から漬け込みます。他にもマヨネーズやマスタードを、お肉の漬け込みに使うタイプもあります。

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牛・豚料理のレシピの目次

フェジョアーダ
モルタデーラ
カショホ・ケンチ
キャッサバ芋
バンバ
キベベ
干し肉類
パンケッカ
カンジッキーニャ
フバ
プッシェーロ
エスペチーニョ
コジード
バカ・アトラーダ
ピカジンニョ
バウルー
アホース・デ・アウサ
パソッカ

フェジョアーダ

ブラジル料理の代名詞 フェジョアーダ

ブラジル料理の代名詞 フェジョアーダ

ブラジルを代表するお料理・フェジョアーダは黒いんげん豆とお肉のシチュー。人種の坩堝と言われるブラジルは、世界各国の食文化の影響が色濃く、逆にブラジル独自のお料理となると、案外見かけないものです。
ですがフェジョアーダは違います。ブラジル料理の代名詞として、サンパウロやリオ・デ・ジャネイロにある五つ星ホテルのレストランでも、下町の庶民的な食堂でも、そしてブラジルの人々の家庭でも、食べられ続けているまさしくブラジルの味です。

フェジョアーダはとてもボリューム豊かなスタミナ食。それは作り方を見ても一目瞭然です。お豆とお肉の美味しさや栄養素を、まるごと煮込む雰囲気は、日本のカレーに近いかもしれません。ですが、煮込む具材は、珍しいものばかり。
まず、メインの黒豆。お正月によく食べられる日本の黒豆は、大豆です。ですからタンパク質が豊富で煮崩れることはほとんどありません。一方、ブラジルの黒豆はインゲンです。白アンの材料に使われている白豆の黒いもの、と考えるとイメージしやすいと思いますが、タンパク質はすくなくてでん粉が豊富。栄養素で分類すれば、大豆よりもお芋に近い豆で、煮崩れも起こります。
一方のお肉類。先ず欠かせないものが、ブラジル式生ソーセージのリングイッサ。生のままお豆と一緒に煮込むのではなく、水と油を入れ別のお鍋で炒め煮にします。同じよう下ごしらえするのがベーコン。ブラジルでは特に皮付きベーコンが特徴的です。
さらにはブラジル式干し肉(カルネセッカやシャルケ)も、十分に塩抜きをしてから煮込みます。干し肉類と一緒に煮込むのが、燻製にした豚の耳や尻尾、足、月桂樹の葉。これらと 干し肉を煮ているお鍋に、別のお鍋で煮ていたリングイッサやベーコンを煮汁ごと加え、そのお鍋とお豆のお鍋もドッキング。具から沁みだすダシやコクは、すべて洩らすことなくいただけるわけ。日本国内では、豚の耳や尾の燻製は中々入手しづらいので、その分を干し肉と燻製したリングイッサのカラブレーザ・デフマーダで補って作るのがおすすめです。

フェジョアーダには定番の付け合せ料理があります。コラードグリーンという青菜のソテー、マンジョッカと呼ばれるキャッサバ芋のフライ、同じくマンジョッカの粉末を油で炒めたフリカケ、そしてご飯もニンニクと油で炊いたブラジル式ご飯となります。オレンジをお口直しのデザートに添えれば、ブラジルのセット・メニューができあがりです。

フェジョアーダ

フェジョアーダ

材料(4人前)
黒豆 300g
リングイッサ(お好みのもの) 300g
・ベーコン 300g
・シャルケ 200g
・カラブレーザ・デフマーダ 200g
・玉ねぎ 2個
・月桂樹の葉 2~3枚
・おろしニンニク 適宜
・塩・コショウ 適宜
・市販のビーフブイヨン 適宜
・油 適宜











作り方:

① 黒豆はよく洗ってから一晩水に浸ける。
② シャルケを小口に切り分け、一晩水に浸けて塩抜きする。水の交換は3回以上。
③ ①の豆を水切りして、戻したお豆の約三倍の水と一緒に煮ます。最初は強火で一気に沸騰させ、沸騰したらごく弱火でフタをして煮ます。
④ リングイッサとベーコン、カラブレーザ・ブテマーダを適当な大きさに切り、水と油を半々入れて熱したお鍋で煮る。
⑤ 別のお鍋にクシ型に切った玉ねぎとニンニク、水切りした②の干し肉、ブイヨンを入れて煮る。
⑥ ⑤のお鍋が沸騰したら、④のリングイッサ、ベーコン、カラブレーザ・デフマーダを煮汁と併せて弱火で煮続けます。
⑦ ③のお豆が指で簡単に潰せるくらい柔らかく煮えたら、煮汁の一部を⑥のお鍋に加えて具に色をつけます。
⑧ ⑦のお鍋に塩・コショウを加えて味を調えます。
⑨ ⑧に、⑦のお豆を煮汁を切って加え、もう少し煮て出来上がりです。

※フェジョアーダの定番付合わせ料理についてはこちら!
ファロッファ コラードグリーンのソテー アホース・テンペラード キャッサバ芋のフライ
作るより食べたい方にはこちら!フェジョアーダ・レトルト

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モルタデーラ

ブラジルの朝はこれから始まる モルタデーラ

 近年では、イタリアン・レストランのメニューや、すこし大きなデリカテッセンへ行けば、日本でもモルタデーラを見かけるようになりました。モルタデーラ、それはイタリアのソフト・ソーセージです。径の大きなモルタデーラをごく薄くスライスしたものが、サラダやサンドウィッチなどによく添えられるのは、イタリアもブラジルも同じです。
 ブラジルでは、ハムが高級食材として扱われています。そのため、日本のハムと同じような頻度と気軽さで食べられるのがモルタデーラ、となります。一般的なブラジルの朝食は圧倒的にパン食で、つまりブラジルの朝はコーヒーとモルタデーラで始まる、とも言えてしまうわけです。
 ブラジル独特のムサレラ・チーズ(モッツァレラ・チーズよりも塩味が強く、弾力があります)と薄く薄くスライスしたモルタデーラを何枚も重ねて、フランスパンに挟んだり、ちょっと厚めのスライスを軽く炙ってから挟んだり。

 もちろん、朝食だけではありません。パスタやピザの具としてもモルタデーラは定番ですし、ごく薄いスライスで様々なものを包むお料理も、よく見かける人気レシピです。
日本では、お肉屋さんの店頭でスライスしてもらう、という習慣があまり定着していないため、ちょっぴり想像しづらいかも知れませんが、ちょうど日本の薄焼き玉子のような使い方もする、ということです。

 イタリアはもちろん、ブラジルでも日々に欠かせない食材・モルタデーラ。使い勝手のよさも手伝って、日本の食卓にも少しずつ登場し始めています。

モルタデーラ・パン

モルタデーラ・パン

材料(6個分)

・強力粉 600g
・ドライイースト 12g
・ぬるま湯 350cc
・塩 小さじ2
・砂糖 小さじ5
・バター 大さじ3
・モルタデーラ 250g
パルメザン・チーズ 70cc
・卵白 適宜




作り方:

① ボウルにぬるま湯と塩・砂糖・ドライイーストを入れて溶かす。
② ①のボウルに強力粉を加えてよく混ぜ、続いて室温に戻したバターを少しずつ練りこんでゆく。
③ 生地生地をよく捏ねる。薄く手で伸ばしても破れず、でも透けるくらいになるのが、捏ねあがりの目安。
④ モルタデーラを小口切りにして③の生地と混ぜ合わせ、ひとまとめにする。
⑤ ボウルに生地を入れてからボウルにラップをして、30℃で40分ほど一次発酵させる。膨らんだ生地に粉をつけた指を突き刺して抜き、生地が沈まないくらいが発酵完了の目安。
⑥ ⑤の生地を六等分して、オーブンの天板に並べます。しっかり絞った濡れ布巾被せて、10分ほど生地を休ませます。
⑦ ⑥の生地を丸めて成形します。
⑧ ⑦にしっかり絞ったぬけ布巾を被せて30分ほど二次発酵させてます。1.5倍くらいの大きさに膨らまのが発酵完了の目安です。
⑨ 刷毛で卵白を生地の表面に塗り、パルメザンチーズをトッピングします。
⑩ 210℃に予熱したオーブンで、⑨を20分焼きます。

※オーブンは早めに予熱しておきましょう。
※発酵やベイクは環境によって仕上がり時間が違うので、それぞれの目安を確かめながら作りましょう。

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カショホ・ケンチ

お腹が空いたらまずは、これ!カショホ・ケンチ

カショホ・ケンチ

 サンパウロやリオといったブラジルの都市には、ブラジルっ子たちが大好きな軽食を売るスタンドがたくさんあります。主にバーガーやサンドイッチなどが売られていて、パンに挟むもののバリエーションも様々。中には、軽食ではなくて立派な一食分に相当するほど豪華な具もありますが、手軽でシンプルな定番メニューも人気です。

 カショホ・ケンチはホットドッグのような存在。日本だと、上から切れ目を入れたコッペパンにソーセージを挟んでケチャップやマスタードを添えるのが一般的ですが、ブラジルのカショホ・ケンチは横側に切れ目を入れたフランスパンに、あらかじめ調理したサルシッシャをソースごとサンド。他の具も添えて

「いただきま~す!」

 ポルトガル語でカショホは犬、ケンチは熱いという意味。ホットドッグをそのまま直訳したような名前のカショホケンチは、きっと作り方や食べ方にこうしなければならない、という形式なんてありませんが、その中でもオーソドックスな作り方をご紹介しましょう。

カショホ・ケンチ

材料(4人前
・ドッグ型フランスパン 4個
・サルシッシャ 4本
・玉ねぎ 1/2個
・ホールコーン 大さじ2
・トマトソース 大さじ4
・マヨネーズ 適宜
・マッシュポテト 適宜
・こしょう 適宜
・Ex-Vオリーブ油 適宜




作り方:

① 玉ねぎをスライスする。
② フライパンにオリーブ油を熱して?@の玉ねぎとホールコーンを炒める。
③ ②にトマトソースとサルシッシャを加えて煮詰める。好みでこしょうを加えてもよい。
④ フランスパンの側面から切れ込みを入れて、マヨネーズをスプレッドとして塗る。
⑤ ④に③のサルシッシャと具を挟む。
⑥ ⑤に好みでマシュポテトも挟む。

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キャッサバ芋

熱帯発新登場 キャッサバ芋

熱帯発新登場 キャッサバ芋

 近年すっかり定番となったモチモチ食感のパン。あの食感の秘密をご存知ですか? 実はあるお芋のでん粉の働きなんです。

 キャッサバ芋。世界中の熱帯や亜熱帯で栽培されているこのお芋のでん粉がタピオカ。そう、デザートに使われるタピオカ・パールもこのお芋のでん粉を丸めたものです。

 ダリアに似た低木のキャッサバは、まるで茶色い大根のような根が放射状に伸びます。その根がお芋として中南米やアフリカ、アジアと世界中で食べられているのですが、やはり原産地であるブラジルが特に多彩な食べ方をしているようです。

 最も定番なのは、茹でたお芋を素揚げするフライ。またお肉と一緒に煮込むお料理にも頻繁に登場しますし、茹でたお芋をミキサーにかけた中に具材を加えたお芋のポタージュ風お料理も定番です。一方で、ファリーニャと呼ばれるお芋の粉末は、油で炒めて様々なお料理に合わせる万能フリカケになったり、お粥のようになったり。抽出したでん粉・タピオカ(ブラジルではポービィリョと呼ばれています)はブラジル名物のポン・デ・ケージョなどに使われています。

 他のお芋と比べて、特にでん粉の力が強いキッャッサバは、何と言っても食感が特徴。これは、一度抱え込んだ水分をでん粉が中々離さないからで、結果としてモチモチしたり、トロリとクリーム状になったり。代表料理のフライは、ポテトフライのようにモサモサはせず、独特のぬめりがむしろ里芋に近く感じられるかもしれません。

 日本では沖縄以外では殆ど栽培されていないキャッサバ。でも、海外で食べて忘れられない、というファンも意外に多いお芋です。

牛カルビとキャッサバ芋のシチュー

牛カルビとキャッサバ芋のシチュー

材料(4~6人分)
・・牛カルビブロック 1Kg

マンジョッカ・プレコジータ 400g
・缶詰ホールトマト 200g
・おろしニンニク 大さじ2
・ビーフコンソメ 大さじ1
・塩・コショウ 適宜
・刻みパセリ 適宜
・ナツメグ 適宜
・水 3カップ





作り方:

① カルビブロックを切り分けて、必要ならば掃除しておく。
② 大鍋に①のカルビとニンニク・塩・コショウ・ナツメグを入れて、手でよくもみこむ。
③ ②に水を入れて煮始める。
④ ③にホールトマトとビーフコンソメを入れて弱火でコトコト煮る。
⑤ ④のカルビが簡単にほぐれるくらい煮えたら(目安3時間)、カルビを鍋から取り出す。
⑥ ⑤のスープを強火にかけて一気に沸騰させたら、火を止める。
⑦ ⑥にマンジョッカ・プレコジータを入れて余熱で火を通す。煮崩れし易いので注意。
⑧ カルビとキャッサバ、そしてスープを同じお皿に供する。
⑨ 仕上げにパセリをひと振りする。

ボリューム豊かなブラジル風ビーフシチューです。牛カルビのコクとキャッサバ芋のぽってりとした口当たりが魅力。ジャガイモのモサモサ感がありません。美味しいですよ。

今すぐ食べたい方は、こちらがオススメ!コステラ・コン・マンジョッカ(レトルト)

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バンバ

寒い夜には・・・バンバ

寒い夜には・・・バンバ

 寒い晩の定番料理、といえば日本では湯豆腐や、煮込みうどんなどが挙げられるでしょうか。身体を、中からぽかぽか温めてくれるお料理は、洋の東西を問わず汁気が多い煮込みが基本。さらには、トロミがついて冷めづらくなっているものならば、何はともあれ、食べたくなりますね。

 ブラジルにも、そういう寒い夜の定番お料理があります。赤道に近いブラジル北部の地方は熱帯や亜熱帯に属しますが、リオ・デ・ジャネイロやサンパウロ、ミナスなどののブラジル中部地方は、日本と同じ温帯に位置しますから、あったかくてトロトロのスープが食べたい冬の夜だってやって来るのです。

 そんなぽかぽかメニューの中でも、特にミナス州で好まれているのがバンバという、フバとコラード・グリーン(コウベマンティガ)のスープ。しかも具の定番はリングイッサの燻製・カラブレーザ・デフマーダですから、ボリュームもばっちり。粉末をダマにならないように液体と混ぜるのは、ちょっぴりコツが必要ですが、このバンバはポレンタやアングーのような半固体にはせずに、あくまでもトロトロのスープとして仕上るのがポイント。なので、先に鍋の容器で粉を水でしっかり溶いてから、お鍋に加えましょう。

バンバ

モルタデーラ・パン

材料(4~6人前)
・カラブレーザ・デフマーダ 1パック
・コラードグリーン 100g
・玉ねぎ 1個
・おろしくにんにく 適宜
フバ 100cc
・水 1リットル
・ブイヨン 適宜
・油 適宜
・塩・白コショウ 適宜
・卵 1個



作り方:

① カラブレーザ・デフマーダとコラードグリーンを解凍する。
② ①のカラブレーザを適当な大きさに切り分ける。
③ 玉ねぎをみじん切りにする。
④ フライパンに油を熱し、③とおろしにんにくを炒める。
⑤ ④に②を加えてさらに炒める。
⑥ 別の鍋に水とブイヨンを入れて沸騰させる。
⑦ ボウルにフバを入れて、水(分量外)を少しずつ加えてドロドロにする。ダマにならないように注意。
⑧ 沸騰してる⑥へ⑦と⑤を加えて、もう少しぐつぐつ煮る。
⑨ ⑧に①のコラードグリーンをほぐしながら入れて混ぜる。
⑩ ボウルに卵をわりほぐし、⑨に加えてよく混ぜる。

バンバの別名はカルド・ヴェルジ・ミネイロ (ミナス州のグリーン・スープ)といいますが、これがお隣のサンパウロ州ではフバではなくて、マンジョッカでトロミをつけたお料理になるようです(こちらを参照)。

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キベベ

冬の定番スープにもうひと味 カルネセッカのキベベ

冬の定番スープにもうひと味 カルネセッカのキベベ

 パンプキンとスクワッシュ。料理好きさんなら、悩んだことがあるかも知れません。要するに日本カボチャのようなぽくぽくした食感のものがパンプキン、一方のスクワッシュはズッキーニがもう少し甘くなったような西洋カボチャに分類されるもの。水分が多いのが特徴です。

 日本ではパンプキンこそ馴染み深く、逆にスクワッシュはまだまだ浸透・普及しきっていませんが、欧米圏では違います。南米も同様で、ペルーのザパージョなど特に冬場のスープに使う定番食材。ブラジルでもお菓子などに使うアボブラに対し、スクワッシュ系はアボブラ・ベルメーリョとして使い分けています。

 キベベはそんなスクワッシュのスープ。やはり冬場に好まれていますが、それにもうひと味プラスすると、美味しさも、あたたかさも、そしてボリュームもアップ!カルネセッカやシャルケなどの塩漬け牛肉を一緒に煮込みましょう。

 カボチャのポタージュのような洗練された印象よりも、南米の大地に根付いた素朴さとたくましさが凝縮されたスープ・キベベ。今年の冬にいかがですか。

カルネセッカのキベベ

カルネセッカのキベベ

材料(6~7人前)
・カルネセッカ(シャルケ) 500g
・西洋カボチャ 1kg
・皮付きベーコン 50g
・玉ねぎ 1個
・ピーマン 1個
・トマト 2個
・おろしにんにく 小さじ2
・チリソース(*) 適宜
・ローレル 1枚
・お湯 120cc
・油 大さじ3
・コーン・スターチ 大さじ1
・バジル 適宜
・塩・コショウ 適宜


作り方:

① カルネセッカは小さく切り分けてから一晩、水に浸けて塩抜きする。水は数回、取り替えること。
② ①のカルネセッカをひたひたの水でやわらかくなるまで煮る。
③ ②を火からおろして、ゆで汁を250cc取り出し、残りは捨てる。
④ ベーコンをフードプロセッサーでミンチにする。
⑤ 玉ねぎをみじん切りにして半分ずつ分け、トマトは皮と種を除いてざく切りピーマンも種を外してざく切りにする。
⑥ 鍋に油大さじ2を熱し、④のベーコンと⑤の玉ねぎの半分、おろしにんにくを軽く焦げるくらいまで炒める。
⑦ ⑥に③のゆで汁の半分と、⑤のトマト、ローレル、チリソースを加えて煮る。
⑧ ⑦に③のカルネセッカを加えて、全体がドロッとするまで煮つめる。
⑨ 西洋カボチャは皮を剥いて、小口切りにする。
⑩ カルネセッカとは別の鍋に油を大さじ1熱し、⑤の半分の玉ねぎを炒める。
⑪ ⑩に③のゆで汁の残り半分と⑨のカボチャを入れピュレ状になるまで煮る。
⑫ コーンスターチを少量の水で溶いて、⑪の鍋にトロミをつける。
⑬ ⑫の鍋に、⑧の鍋の中身を少しずつ加えてゆく。
⑭ 2つの鍋の中身がひと鍋に納まったら、バジルを飾ってサーブする。

チリソースは東南アジアのものではなくて、ブラジルのモーリョ・デ・ピメンタに近いものがいいです。タバスコがお手軽でしょう。また、ブラジルのピメンタ・デ・マラゲッタ(酢漬け唐辛子のソース)があれば、ベストです。

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干し肉類

ブラジルの万能食材 シャルケ/カルネ・セッカ

塩漬と乾燥を終え、切り出されたブラジル式干し肉。

熟成によって美味しさが凝縮されています。

 日本人には缶詰食品という印象が強いコーンビーフ。でも元々はcorned beef という名前の通り、塩漬けにした牛肉のことです。ブラジルのシャルケやカルネセッカ。これらはまさしく本来の意味のコーンビーフ、つまり塩漬け牛肉です。

 ブラジルは国土がとても広くガス・電気・水道といったライフ・ラインが整備されるまでに、とても時間を要しました。当然、食品類の保存も簡単ではなく結果として燻製品や塩漬品、といった保存食が発達。現在でも数多く食べられていますが、その中でも特に身近で、頻繁に食べられているのがシャルケやカルネセッカとなります。

 シャルケとカルネ・セッカの違いは乾燥の状態。半乾燥のシャルケに対して、より乾燥させてあるカルネ・セッカですが、いずれも調理する前に塩抜きをするために必ず水に戻します。ですから例えば500gのシャルケやカルネ・セッカを買ってきても、実際に食べる重量は1.5~2倍。

 魚肉類の塩漬けは、脱水効果によって腐敗が遅れることだけが、メリットなのではありません。塩の熟成作用により魚や肉が持つ本来の旨味がしっかりと引き出されるのです。

 そしてそれは、シャルケやカルネ・セッカも同様。煮込み料理や炊き込み料理、炒め料理に入れれば、お料理全体に深いコクと味わいが。だからなのでしょう。ブラジルのごく日常的な食事では、シャルケやカルネ・セッカが全く登場しない日は、きっとそれほど多くはないと思います。それくらい、どんなお料理にも入っている、ブラジルの万能食材。それがシャルケやカルネ・セッカです。

アホース・カヘテイロ

材料(7~8人分)
・シャルケ 500g
・トマト 2個
・玉ねぎ 1個
・油 大さじ2
おろしにんにく 大さじ1
・こしょう 適宜
・塩 適宜
・インディカ米 3カップ
・水 4カップ



作り方:

① シャルケを前の晩にひと口大程度に切り分けて水に浸ける(塩抜き)。途中、水は2~3回換えること。
② ①のシャルケをさらに賽の目くらいに刻む。
③ トマトは皮をむいて賽の目に切り、玉ねぎはみじん切りにする。
④ インディカ米をといで、水切りする。
⑤ 炊飯器に④と水、油、塩、コショウ、ニンニク入れる。
⑥ ⑤に②と③を入れて、炊飯器のスイッチを入れる。
⑦ 炊き上がった⑥をさっくりと混ぜる。

カヘテイロとは、トラック野郎という意味。広い広い国土のブラジルを移動するトラック野郎たちは、時に大平原の真ん中で独り、野営しなければなりません。そんな時、保存食として持ち歩いていたカルネ・セッカとお米、そしてダッチオーブンで作っていたのがこのアホース・カヘテイロ(直訳すると、トラック野郎ご飯となります)です。

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パンケッカ

巻いて、掛ける。これがブラジル!パンケッカ

巻いて、掛ける。これがブラジル!パンケッカ

 例えば、フランスのクレープやメキシコのトルティーヤはもちろん、他にもインドのチャパティや、マレーシアのロティ、またはエチオピアのインジェラなどなど・・・。本当に世界の各地には、粉にした穀物を焼いた生地で具を包んだり、ソースを付けたりして食べる、パン系統のお料理がたくさんあります。
 ブラジルの場合、パステルはどちらかと言うとパイ系統のお料理になってしまいますが、パン系統のお料理だってちゃんとあります。その名もパンケッカ。

 パンケッカ。その名の通り、パンケーキとほぼ同じものです。ただ、わたしたちに馴染みあるパンケーキと大きく違うのは、作り方ではなくて食べ方。パンケーキはそのまま何枚か並べて、ソーセージやスクランブル・エッグに添えられること。あるいは、そのままシロップやバターを掛けて食べることが一般的なのに対し、パンケッカは焼きたてをくるくる筒状に丸めたものを並べて、そのうえにトマトソースやミートソースを掛けるのがポピュラーなんです。生地で具を包むのではなくて、ソースで生地を包む、というわけ。

 ブラジルのごく普通の家庭でもよく作られていて、いわゆる“おかあさんの味”的お料理の中に、確実に名前が挙がってくるパンケッカ。今回、ご紹介するのは少しリッチなチーズ入りの生地にミートソースを掛けるもの。ですが、チーズなしの生地(配合比に注意)にトマトソース、というシンプルなスタイルがブラジルでは1番オーソドックスでしょう。
 くるくると綺麗に巻くには、焼きすぎないのがポイント。何枚も一度に焼けないでしょうから、最初に焼いたものと、最後に焼いたものを同じように巻くためにも、固く絞った布巾で包んで乾燥を防ぎましょう。

パンケッカ

パンケッカ

材料(5~6人前)

◆生地◆
小麦粉 480cc
ベーキング・パウダー 小さじ2
 2個
牛乳 480cc
パルメザンチーズ 30cc
植物油 60cc

◆ソース、トッピング◆

牛ミンチ 250g
玉ねぎ 1個
おろしにんにく 大さじ1
トマト 1個
トマトソース 120cc
グリーンピース缶詰 適宜
・月桂樹の葉 適宜
・オレガノ
 適宜
パルメザンチーズ 適宜
・炒め油 適宜
・塩・こしょう 適宜

作り方:

① 玉ねぎをみじん切りに、トマトは皮と種を除いてぶつ切りにする。
② 鍋に炒め油を熱して、?@の玉ねぎとおろしにんにくをよく炒める。
③ ②に牛ミンチを加えてさらに炒める。
④ ③に①のトマトも加えて炒める。
⑤ ④にトマトソースとグリーンピースを加える。
⑥ ⑤に水を適量加える。月桂樹の葉とオレガノも加えてグツグツ煮込む。
⑦ ⑥に塩・こしょうを加えて味を調え、月桂樹の葉を取り除いてソース完成。
⑧ 小麦粉とベーキング・パウダー、生地用のパルメザンチーズをよく篩う。
⑨ 大きなボウルに⑧を入れ、よくといた卵と植物油を加える。
⑩ 木べらで⑨をさっくり混ぜながら牛乳も少しずつ加えてゆく。ここで生地をこねないこと。
⑪ フライパンに油(分量外)を薄く塗って、⑩をお玉で1杯分ずつ弱火で焼く。生地の表面にぷつぷつと穴が出来始めたら、生地を引っくり返して裏面焼く。
⑫ 焼けたパンケッカは巻いて、固く絞ったふきんに包む。生地が乾くと綺麗に巻けないので要注意。
⑬ ⑫をお皿に並べて、⑦のソースをかける。ソースはアツアツがよい。
⑭ ⑬にトッピングのパルメザンチーズを好みでかける。

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カンジッキーニャ

先住民インディオと渡来民ポルトガルの融合 カンジッキーニャ

先住民インディオと渡来民ポルトガルの融合 カンジッキーニャ

 移民国家にして、人種の坩堝・ブラジルは様々な国・地方の食文化と、さらにはそれら同士が融合した食文化とが渾然一体となった国。食卓にはヨーロッパ、アフリカ、アジア、中近東料理の片鱗が並びます。ですが他の中南米の国同様、ブラジルの先住民はインディオで、そのインディオたち伝統の食材の1つがカンジッカです。

 カンジッカは、トウモロコシの粒をアルカリ分と一緒に煮ることで皮を取り除いてから乾燥させたもので、かつては食料が少なくなる冬の為に貯蔵していた、という大切な保存食でした。ブラジルではカンジッカ、あるいはカンジッキーニャなどと呼ばれていますが、北米のインディオたちの間ではサンプと呼ばれているのだ、とか。

 ブラジルでは、主にお粥状にして食べていますが、特に人気なのはココナツミルクで煮込んだ甘いお粥(料理名:カンジッカ)。これはさしづめ日本でいうところのお汁粉のようなお料理でしょうか。もちろん、デザートだけではなくて、リングイッサやカラブレーザ・デフマーダなどと煮込むお粥(料理名:カンジッキーニャ)も、よく食べられています。

 先住民インディオ伝統の食材・カンジッカと、ポルトガル由来の食材であるリングイッサやカラブレーザ。かつてブラジルの大地で出合い、融合した2つの文化をそのまま体現したかのような、とうもろこしのお粥・カンジッキーニャには、ブラジルという国の歴史が染み込んでいるのかも知れませんね。

カンジッキーニャ

カンジッキーニャ

材料(4人前)

料(4人前)
・カンジッカ 200g
リングイッサ 4本
・玉ねぎ 1個
・おろしにんにく 小さじ2
・白コショウ 適宜
・塩 適宜
・油 適宜
・パセリ 適宜




作り方:

① リングイッサを解凍しておく。
② カンジッカをたっぷりの水に1時間浸ける。
③ ②を水切りして鍋に入れ、たっぷりの水と一緒に強火にかける。
④ ③が沸騰したら中火にして、やわらかくなるまで煮る。鍋に蓋をしないので、時々鍋底をかき混ぜて焦げないようにすること。
⑤ 玉ねぎをみじん切りにする。
⑥ 鍋に油を熱し、⑤とおろしにんにくを炒める。
⑦ フライパンで①のリングイッサを焼く。
⑧ ④を煮汁ごとミキサーに軽くかけてお粥状にし、⑥の鍋に加える。
⑨ ⑦のフライパンの油を⑧に加える。
⑩ ⑨を塩と白コショウで味を調える。
⑪ ⑦を適当な大きさに切り分けて⑧に加える。
⑫ ⑪を器に盛って彩りにパセリを飾る。

具はリングイッサ以外にも、カラブレーザ・デフマーダやベーコン、シャルケなどでもOK。付合せの定番はコラードグリーン(コウベマンテイガ) などのカラシ菜類のソテーとご飯です。

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フバ

おかずに、お菓子に、ほんのり甘い素朴な味 フバ

おかずに、お菓子に、ほんのり甘い素朴な味 フバ

 お米が主食の日本に比べ、パンを多く食べる欧米各国はまさしく粉食文化の国。例えばブラジル特産のキャッサバ芋も、お芋自体を粉にしたもの(粉末キャッサバ)とお芋から抽出したでん粉(タピオカでん粉)の二種類を作り、お料理に使いこなします。
 そして、それはトウモロコシも同じ。トウモロコシから抽出したでん粉であるコーン・スターチと、トウモロコシ自体を粉末化したコーン・ミールとがあって欧米諸国ではよく使われています。コーン・ミールは厳密に言うと、粉の粒の大きさでコーン・グリッツ(粗)とコーン・フラワー(細)に分かれ、さらにはトウモロコシの実の黄色い皮も一緒に粉末化したものと、そうではないものでも分類されます。都合、四種類のコーン・ミールがある、ということですね。
 ただ、コーン・ミールをそこまで厳密に使い分けるのはイタリアなどの南欧各国で、ブラジルではトウモロコシの皮ごとを若干粗い粉末にした黄色いコーン・グリッツをよく使用。これがフバです。
 フバで作られるのものの代表格はポレンタ、と呼ばれるイタリア由来のお料理とボーロ・デ・フバというケーキ。どちらもトウモロコシ特有の甘みと香りが漂い、トウモロコシの皮の繊維の食感もかすかにある、素朴な味わいです。

ポレンタ

ポレンタ

材料(5~6人前)
・水 1リットル
フバ 300g
・塩 7g
・トマトソースなど 適宜






作り方:

① できればテフロンなどの樹脂加工されたお鍋に、水と塩を入れて沸騰させる。
② フバをダマにならないよう、少しずつ加えて火を弱める。
③ 焦がさないように、ダマにならないように、ていねいにかき混ぜ続けながら、水分を飛ばしてゆく。蒸発させてゆく。
④ 柔らかめの仕上がりにしたい場合は、しゃもじからボテボテと落ちるようになるまで練り続ける。固めに仕上げたい場合は、しゃもじからもっさり、と時間をかけて滑り落ちるようになるまで練り続ける。

柔らかめに仕上げたポレンタは、そのままトマトソースなどをかけて食べるか、キャセロールなどに敷いた上に、ソースやチーズなどをかけてオーブンで焼きます。また、具材を加えたソースを添えれば、そのままでメイン・デイッシュに。トマトソースにリングイッサを加えたポレンタ・コン・リングイッサは特に定番です。

固めに仕上げたポレンタは、流し缶などに詰めて冷やした後で薄くスライス。油で揚げてスナックにします。

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プッシェーロ

スペイン発アルゼンチン経由ブラジル着 プッシェーロ

スペイン発アルゼンチン経由ブラジル着 プッシェーロ

 台所を預かっている世界各国のおかあさんたち。各国の料理は色々あれど、おかあさんたちが考えることは案外、似ていることが多いです。例えば、どこの国へ行っても大体、冷蔵庫にあるものをあれもこれもグツグツ煮込んだお料理。
 ともすれば冷蔵庫の片付け料理とも言えてしまいそうな“ごった煮”は、けれども様々な美味しいダシが渾然一体となった、魔法のお鍋になってしまいますよね。
 ブラジル南部。もう、アルゼンチンやウルグアイに程近い、リオ・グランデ・スル州などでよく食べられているプッシェーロ、というお料理があります。これは、様々な野菜とお肉を煮込んだ、まさしくラテン式ごった煮。恐らく、元々はスペイン料理だったものが、アルゼンチンやウルグアイに伝わって、今度はそれが地続きにブラジル南部に伝わったのでしょう。今ではブラジル南部はもちろん、サンパウロやリオ・デ・ジャネイロでもよく食べられているそうです。
 カルディラーダがシーフード中心で作られるの対し、プッシェーロは豊富な野菜とお肉中心。特に、こうしなければならない、というスタイルのないお料理ですが、キャベツとサツマイモとガルバンゾー(ひよこ豆)は、入っていることがとても多い具材でしょう。また、写真では具を小さめに切り分けて煮込んでいますが、例えばニンジンを1本の半分、ジャガイモは1個まるごと、と豪快で煮込むことも多いようです。
 ポトフよりもずっと気さくで、素朴で、元気のいいプッシェーロ。大きなお鍋でどかん、と作ってもいいんじゃないでしょうか。

プッシェーロ

プッシェーロ

材料(4~5人前)
ガルバンゾー(ひよこ豆) 100g
・サツマイモ 1本
・ジャガイモ 小2個
・キャベツ 1/4個
・ニンジン 1本
・ピーマン 2個
・トマト 1個
・玉ねぎ 1個
・おろしにんにく 大さじ1
・カラブレーザ・デフマーダ 2本
・豚モモ肉 250g
・牛モモ肉 250g
・ベーコン 150g
・月桂樹の葉 1枚
・EX-Vオリーブ油 適宜
・塩・こしょう 適宜


作り方:

① ガルバンゾーを前夜からひと晩、水に漬けてもどす。
② ①をたっぷり水で煮る。沸騰するまでは強火で、沸騰後はトロ火でお鍋のフタを閉めて、やわらかくなるまで煮る。
③ 玉ねぎはみじん切りに、トマトは皮と種を除いてざく切りにする。
④ ニンジン、ジャガイモ、サツマイモは皮を剥いて好みの大きさに、ピーマンは種を除いてひと口大に、それぞれ切り分ける。
⑤ キャベツをザク切りにする。
⑥ ベーコン、カラブレーザ、牛モモ、豚モモもひと口大に切り分ける。
⑦ 大きなお鍋にオリーブ油を熱し、③の玉ねぎとおろしにんにくを炒める。
⑧ ⑦がしんなりしてきたら、③のトマトと⑥のベーコン、カラブレーザも加えて炒める。
⑨ ⑧に⑥の牛モモと豚モモも加えて炒める。
⑩ ⑨に④のニンジン、ジャガイモ、サツマイモ、ピーマンを加え、水(*)もひたひたになるまで加えて煮る。
⑪ ⑩に⑤のキャベツと、ローレルも加える。
⑫ ②で柔らかくなるまで煮たガルバンゾーを⑪に加えて、さらにトロ火でコトコト煮る。
⑬ 塩、こしょうで味を調える。

スープストックがあれば、水よりも好ましい。ブイヨン・キューブを活用するのも手。

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エスペチーニョ

刺して、焼いて、頬ばればよし エスペチーニョ

刺して、焼いて、頬ばればよし エスペチーニョ

 串焼きするお料理名を何か1つ。そう問われたならば日本人の場合、最初に挙がるのが焼鳥でしょう。あるいは魚を1尾丸ごと塩焼きにしたもの、というのも思い浮かべるかも知れません。近年ならば、焼豚(やきとん)なども頻繁に見かけるようになりましたし、焼鳥店へ行けばアスパラやプチトマト、ベーコンで巻いたエノキなどなど、とても多彩だと感じます。ですが、ふと考えるに牛肉。ビーフの串焼きとなると、どうでしょうか。恐らく日本では、そうそう見掛けるものではないのではないでしょうか。
 エスペチーニョ。そう呼ばれるブラジルのお料理があります。名前の由来はエスペト=串という意味のポルトガル語になりますが、その名の通り串刺しにしたもの全般を表す料理名です。そして、では何を刺しているのか、と言えば筆頭格なのがビーフ。それも半ば塊にも近いような牛肉です。

 近年、日本でもコンビニエンス・ストアのレジ周りでホット・デリカを取り扱うのが一般的になりつつありますが、ブラジルのエスペチーニョの場合、まさしくああいった状態で売られるているのを多く見掛けます。あるいは、ランショネッチと呼ばれる軽食コーナーのメニューの1つ、としてです。ボリュームのあるビーフの串刺しが軽食というのも、日本人にはなかなか信じがたいものがあるかも知れませんが、これがブラジル!
 一方、一般家庭でもシュハスコの時に、エスペチーニョを作ります。ビーフだけ、という時もありますが、ビーフをお好みの野菜と交互に刺すのも定番。一緒に刺す野菜はアボブリンニャ(ズッキーニ)や、カラーピーマン、ピーマン、マッシュルームなどが好まれていて、日本のシシトウや椎茸、カボチャといった定番と不思議と重なってしまうのが面白いところ。
 もちろん、ビーフ以外のエスペチーニョも人気です。鶏胸肉を大きめのキューブ状に切り分けて串刺ししたり、ブラジルの大きなエビを何尾も連ねたり。焼きチーズであったり。

 日本とブラジル。地球のちょうど反対側同士の串焼き事情。それは近くて、けれども遠く、同時に遠くて、そのくせ近くて・・・。ともあれ刺して、焼いて、頬ばってみましょう。レシピはあってないようなものですが、とりあえずオーソドックスなものを載せておきます。

エスペチーニョ

エスペチーニョ

材料(5~6人前)
・牛の塊肉 600g
・ズッキーニ 200g
・赤ピーマン 1個
・黄色ピーマン 1個
・オレンジピーマン 1個
・ピーマン 2個
・マッシュルーム(生) 6個
・塩・こしょう 適宜




作り方:

① 牛肉をひと口大のキューブ状に切り分ける。
② ①に塩・こしょうで下味をつける。
③ ピーマンやカラーピーマンの種とへたを取り除いて、適当な大きさに切り分ける。
④ ズッキーニもやや薄めのひと口大に切り分ける。
⑤ ②~④とマッシュルームを交互に串刺しにする。
⑥ バーベキューコンロやグリルなどに⑤を並べて焼く。

トマトもポピュラーな具材です。

グリルするだけではなく、串刺し全体に小麦粉を塗してムニエル状に焼いたり、衣を着けて揚げる串カツ式のエスペチーニョもあります。

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コジード

サンデー・ブランチは元気よく コジード

サンデー・ブランチは元気よく コジード

 北部イタリアのボッリート・ミストや、フランスのポトフなど、たくさんの種類のお肉と野菜を集わせたお料理は、ヨーロッパ各地にあります。ブラジル最大の都市・サンパウロ近郊で、サンデー・ブランチとしてよく食べられているコジードも、それらの流れを汲んでいる存在。原型はポルトガルから伝わってきました。
 恐らく、あまりこうでなければならない、という公式はないのでしょう。レシピや掲載している写真では肉類が3種類になっていますが、本格的に作るのならばビーフや牛骨なども用意するのがいいと思います。同様に野菜も、あまり水っぽくならないものであるならば、季節のものを取り入れていもいいのではないでしょうか(写真ではジャガイモとキャベツ、シュシュを省略)。料理名のコジードも、日本語に直訳するならば“煮物”となってしまいますから。

 ちょっと寝坊した日曜日は、1週間分の食材整理という意味も含めて、様々な野菜とお肉を煮て、テーブルへ並べましょう。一緒にテーブル・セットするのはちょっぴり辛い玉ねぎのソースとスープ。そしてスープには、キャッサバ芋の粉末も添えてピロンにしながらのんびり食します。もちろん家族みんなで、です。
 きっとお腹いっぱいになる頃には身体も心も元気が湧いてきて、楽しい休日が過ごせるのではないでしょうか。忙しい日本でも、ちょっぴりマネしたいスロー・ライフです。

コジード

コジード

材料(5~6人前)

◆具◆
リングイッサ(お好みのもの) 250g
皮つきベーコン 200g
・コステリーニャ 200g
・オクラ 1袋
・トウモロコシ 1本
・さやいんげん 1束
・ニンジン 1個
・西洋カボチャ 1/4個
・ジャガイモ 1個
・キャベツ 3~5葉
・シュシュ(*) 1個

◆ソース◆
・玉ねぎ 2個
・刻みパセリ 適宜
・粉末唐辛子 適宜
・レモン汁 200cc
・EX-Vオリーブ油 100cc
・塩・こしょう 適宜

作り方:

① コステリーニャは前夜から水に浸けて塩抜きする。
② リングイッサを解凍する。
③ トウモロコシの葉とひげを除いてから茹で、適当な大きさに切り分ける。
④ ニンジンとジャガイモ、シュシュの皮を剥き、小口切りにして茹でる。
⑤ カボチャを小口切りにして蒸す。
⑥ オクラのヘタを切り落とし、湯がく。
⑦ さやいんげんの先端とヘタを除いて湯がく。
⑧ 玉ねぎをみじん切りにする。
⑨ ボウルに⑧と刻みパセリ、唐辛子、レモン汁、オリーブ油を入れてよく混ぜる。
⑩ 塩・こしょうで⑨の味を調える。
⑪ ①を茹でてひと口大に切り分ける。
⑫ ②を焼いてひと口大に切り分ける。
⑬ ベーコンを小口切りにして炒める。
⑭ 大皿に洗ったキャベツと③~⑦、⑪~⑬を盛り付ける。
⑮ ⑭に⑩を添えて供する

生のシュシュの入手が難しければ、省略可。

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バカ・アトラーダ

合言葉は“ぬかるみ”めざせ“ぬかるみ” バカ・アトラーダ

合言葉は“ぬかるみ”めざせ“ぬかるみ” バカ・アトラーダ

 日本人が大好きな和食・肉じゃが。ですが、いざその気になって探すと、お肉とその土地のイモ類の煮込み料理、というのは案外と世界各地に少なかったりします。個人的には、咄嗟に思い浮かぶのはフランス・アルザス地方のお料理・ベックオフくらい。肉類と煮込む最右翼は世界各国、玉ねぎのようでこれがイモ類になると途端に、煮込んだシチュー状のものよりもポテトサラダのようなお料理が目に付いてしまう傾向が強いようです。イモ類は煮崩れしやすいから、でしょうか。ですが、そんな“あるようでない、世界各地の肉じゃが的お料理”が、ブラジルにはあるんです。
 ブラジルの肉じゃがに使用しているイモはキャッサバ。そして一緒に煮込むお肉は牛肉となりますが、ここまで書くとすでにご紹介している コステラ・コン・マンジョッカのこと?そう思われてしまうかもしれません。実際、お料理に使う材料だけを見るならば、コステラ・コン・マンジョッカも同様です。ですが、今回ご紹介したく思っているのはコステラ・コン・マンジョッカではなく、バカ・アトラーダというお料理。・・・はて、一体どう違うお料理同士なんでしょうか。

 コステラ・コン・マンジョッカ。この料理名を日本語訳すると「牛カルビとキャッサバ」となりますが、一方のバカ・アトラーダは「牛肉のぬかるみ」とでも訳しましょうか。バカは牛肉、アトラーダは湿原とかぬかるみ、という意味なんですね。この料理名の差異と、実際に作られたお料理同士を見比べる限り、コステラ・コン・マンジョッカはビーフもキャッサバ芋も、形がしっかり残っていて、バカ・アトラーダはかなり煮崩れている印象が強いです。・・・まさに、その名の通り、と言ったところでしょうか。
 とは言え、ブラジルで暮らす人々はきっとそんな些細な違いなどあまり意識していなくて、煮崩れていても「うちのコステラ・コン・マンジョッカがね~」と話すお母さんもいらっしゃるでしょうし、逆に短時間、煮込んだだけで「昨夜、作ったバカ・アトラーダは~」とお喋りするお母さんもたくさんいることでしょう。
 さてさて、みなさんはコステラ・コン・マンジョッカとバカ・アトラーダのどちらがお好みですか?ちなみにわたしは、両方大好きです!

バカ・アトラーダ

バカ・アトラーダ

材料(7~8人前)
・牛カルビ(骨なし) 750g
マンジョッカ・プレコジータ 1パック
・玉ねぎ 1.5個
・トマト 1個
・レモン 1個
おろしにんにく 適宜
・塩 適宜
・チリソース 適宜
・植物油 適宜



作り方:

① レモン汁を絞る。
② 牛カルビをひと口大に切り分けて、塩・おろしにんにく・①のレモン汁を合わせたピックル液に漬け、冷蔵庫で3時間休ませる。
③ 玉ねぎをみじん切りにする。
④ トマトから種と皮を除き、ざく切りにする。
⑤ 鍋に植物油を熱し、②のカルビと③の玉ねぎを色づくまで炒めてから火を弱めて鍋にフタ。時々、お湯を足して肉が柔らかくなるまでじっくり煮る。
⑥ ⑤に④のトマトとマンジョッカを加える。
⑦ ぐずぐずになるまで煮込んだら、仕上げにタバスコなどのチリソースを加える。

チリソースはブラジルのマラゲッタ・ソースが望ましいですが、入手困難なのでタバスコで代用するといいでしょう。

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ピカジンニョ

カリオカのマダムたち御用達 ピカジンニョ

カリオカのマダムたち御用達 ピカジンニョ

 ブラジル第二の都市・リオ・デ・ジャネイロ。そしてリオの人々のことを、ブラジルではカリオカ、と呼びます。例えば北海道の人のことを日本国内ではどさんこ、と呼ぶようにリオのカリオカ、サン・パウロのパウリスタ、リオ・グランデ・スルのガウッショ、ミナス・ジェイラスのミネイラなどなど、ブラジルの各地域にそこで暮らす人々を指す呼び名がありまして。
 では、そのカリオカのそれもマダムたちがとても好んでいるお料理があります。名前はピカジンニョ。単語の意味だけならば細かく刻んだもの、となりますが、その名の通りアルカトラ(牛のランプ肉)やベーコンを賽の目以下に切り分けて玉ねぎやトマトと一緒に炒め煮にしたもの。ポイントは仕上げに加えるブラジルのチリソース・マラゲッタです。これを白いご飯に添えてサーブするのが伝統的なのですが、そもそもどうしてこのピカジンニョがカリオカのマダム達に人気なのでしょうか。

 わたしたち日本でも、主婦に人気の高いお料理には2種類あると思います。1つは、当然ですけれど食べてとても美味しいもの。つまり、食べる側の立場で好きなお料理ということですね。ではもう1つは、と言えばそうです。作る側の立場から好きな、手間が掛からなくて、でも見栄えがよくて、そして美味しいもの。急なお客様にも安心して出せて、でも作るのは意外にラクチンなもの。日本の食卓で例示するならばすき焼きあたりが筆頭格でしょうね。
 はい、カリオカのマダムたちはいざという時に、このピカジンニョを作るのだといいます。豪華で、伝統的で、なのにささっと作れるピカジンニョ。洋の東西、地域の南北を問わず、世界各国の主婦が考えることは、みんな一緒。とはいえ、もしリオ・デ・ジャネイロのご家庭を訪ねる機会に恵まれて、ピカジンニョを供されたとしても。・・・ラクチンをした、なんて考えるのは禁止ですよ!

ピカジンニョ

ピカジンニョ

材料(4人前)
・ステーキ用牛ランプ肉 500g
・皮付きベーコン 1パック
・玉ねぎ 1/2個
・完熟トマト 1個
・塩・こしょう 適宜
・水 120cc
・マラゲッタ・ソース 適宜





作り方:

① 皮付きベーコンと牛ランプ肉を賽の目に切る。
② 玉ねぎをみじん切りに、マトマは皮と種を除いてざく切りにする。
③ フライパンに①のベーコンを入れ、中火で炒める。
④ ③のベーコンをカリカリになるまで炒めたら、①のビーフ、②の玉ねぎとトマトも加えて炒める。
⑤ ④に塩、こしょうを加えて、ビーフにしっかりと焼き色がつくまで炒める。
⑥ ⑤に水を加えてフライパンに蓋をし、沸騰させる。
⑦ ⑥をごく弱火にして、ビーフが充分に柔らかく、また煮汁にトロミがでるまで煮る。
⑧ 仕上げにマラゲッタ・ソースを加えてピリ辛味に調える。

※マラゲッタ・ソースの入手が難しければタバスコでも代用可。サーブする時は白いご飯を添えましょう


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バウルー

ホットサンド・メーカーの名前の由来!? バウルー

ホットサンド・メーカーの名前の由来!? バウルー

 ホットサンド・メーカー。恐らく、日本のご家庭でもそれほど珍しくない調理器具の1つだと思うのですが、これがバウルーという名前だということ、ご存知でしょうか。そのうえ、このバウルーという名前の由来に、ブラジルが関わっていることはまだまだ広くは知られていないでしょう。
 バウルー、とは本来、ブラジルはサンパウロ発祥のローストビーフを使ったホットサンドの名前です。サンパウロ州バウルー出身のサンパウロ大学生が、 Ponto Chicという軽食屋でいつも、ローストビーフとトマトとピクルスとズをサンドしたホットサンドを注文していたことから、周囲が段々、そのホットサンドをバウルー(Bauru)と呼ぶようになり、定着しました。そして今度はそれがさらに広まって、ホットサンドを作る器具もバウルー(Bawloo)と呼ばれていったわけです。因みにそもそものきっかけとなったサンパウロ大学生のCasemiro Pinto Neto氏。現在でもPonte Chic店内に銅像が飾られているほど。逆を言えば、それくらいバウルーというホットサンドがブラジル国内に定着し、市民権が得ている証です。
 ブラジル国内では、極薄くスライスされたローストビーフを複数枚、他の具と一緒に挟むのが一般的で、日本人の感覚ではなかなかゴージャスなホットサンド、となるでしょうか。けれども本国ではとてもポピュラーな軽食であり、ブラジル式サンドイッチの代名詞的存在とも言るでしょう。現在では、様々なバリエーションも登場・定着しています。
 ホットサンド特有のパン表面の乾いた食感と、温まったローストビーフの柔らかな食感とのコントラストと、しっかりした味付けが多いブラジル料理にあって珍しくあっさりとした味わいなのが特徴的。ローストビーフの美味しさがタイレクトに感じられるサンドイッチです。

バウルー

バウルー

材料(4人前)
・小振りなフランスパン 4個
・マヨネーズ 適宜
・ローストビーフ 8切れ~16切れ
・ピクルス 適宜
・トマト 1/2個
・チーズ 4切れ





作り方:

① フランスパンの側面から切り込みを入れる。
② トマトとピクルスを適当にスライスする。
③ ①の断面にスプレッドとしてマヨネーズを塗る。
④ ③にロースビーフを2~4切れ挟む。
⑤ ④に②のトマトとピクルスを挟む。
⑥ チーズを挟む。
⑦ ⑥をホットサンドメーカーで軽く炙る。

※バウルーには、オレガノなどのハーブを加えるタイプや、ディジョンマスタードといった調味料を加えるタイプ、ピッカンニャ(イチボ肉のステーキ)・パルマハムなどの具も加えるタイプなど、バリエーションが様々あります。

※スプレッド代わりのマヨネーズは酸味の少ない淡白なものがいいでしょう。

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アホース・デ・アウサ

その名の由来は誰も知らない アホース・デ・アウサ

その名の由来は誰も知らない アホース・デ・アウサ

 カルネセッカやシャルケ、ジャバなどのブラジル特有の塩漬けしたビーフ。これらをお米と一緒に炊込んだ、アホース・カヘテイロというブラジル料理があります。けれども同時に、炊込みではなく、お米と塩漬けビーフを別々に調理。最後にトッピングするというお料理も、ブラジルにあります。日本で言うなら炊き込みご飯と丼の差のようなものでしょうか。・・・趣は全く違いますけれどブラジリアン牛丼、のようなお料理、それがアホース・デ・アウサです。

 アホース・デ・アウサ。直訳するなら、そのままアウサご飯となりますが、それではこのアウサとは何なのでしょうか。ブラジル国内でも様々な説が存在しているようですが、よく見かけるのは西アフリカに暮らすアウサ族由来のお料理、というもの。もう1つがArroz de Agua e Sal(アホース・デ・アグア・イ・サウ/水と塩のご飯)が訛化してアホース・デ・アウサ、となっというものです。なるほど、確かにアホース・デ・アウサのご飯は単純に炊くのではなく塩が入った味つきご飯です。ですが、これはブラジルの東北部、ペルナンブッコ州やリオグランデ・ノルテ州、セアラ州などでの作り方であって、少し南にいったバイア州では雰囲気が一変します。西アフリカ文化の影響色濃いバイアでは、お米をココナツミルクと塩で炊込み、調理した塩漬けビーフをトッピングするだけではなく、ベジタブル・バナナや塩漬けの海老などもブラスしているんですね。さらには、西アフリカのアウサ族がイスラミックであることから、カルネセッカやシャルケといったビーフが使われますが、イスラミックではないならば、ベーコンで代用してもいい、なんていう解説も目にしたことがありますが。
 片や、「水と塩のご飯」説そのままの東北部、片やハウサ族との関わりもありそうに感じられるバイア州。バイアとペルナンブッコは隣り合う州同士なのに、なんとも悩ましいところです。
 ただ、料理名の由来は由来として、塩漬けによって旨味が凝縮されているトッピングをタップリ載せたアホース・デ・アウサはシンブルながらも美味しいお料理であることには変わりなし。そしてそのバリエーションとしてココナツミルクや海老が投入されても、味わいのベースとなる部分は揺るぎなく、改めてビーフの旨味とお米の相性の良さを確認することができました。

 日本の牛丼のように、あまり混ぜ混ぜしないで食べるのもいいですが、せっかくですからビーフの美味しさを、お米にちゃんと絡めて食べたいもの。そして奇しくも地球の反対側に存在する、もう1つの牛丼をしっかり味わってもらえたら、と思います。

アホース・デ・アウサ

アホース・デ・アウサ

材料(4人前)
・インディカ米 290g
・シャルケ(カルネセッカ) 230g
・玉ねぎ 大1個
・おろしにんにく 大さじ1
・EX-Vオリーブ油 大さじ1
・塩 適宜
・水 800g




作り方:

① シャルケは一昼夜、水につけて塩抜きする。水は数回替えること。
② 塩が抜けたシャルケは小さく切り分ける。
③ 玉ねぎをスライスにする。
④ 鍋に洗ったイナディカ米と水、塩を入れて炊く。
⑤ フライパンにEx-Vオリーブ油を熱し、②のシャルケをカリカリになるまで炒める。
⑥ ⑤のフライパンからシャルケだけを取り出し、ペパータオルなどで軽く油を切る。
⑦ おろしにんにくと③を⑥のフライパンで柔らかくなるまで炒める。キツネ色になるまで炒めないこと。
⑧ ⑦へ⑤を戻して混ぜ合わせ、好みで塩を加える。
⑨ ④に⑧をトッピングして供する。

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パソッカ

ブラジル版“コンビーフポテトサンドイッチの具” パソッカ

ブラジル版“コンビーフポテトサンドイッチの具” パソッカ

 ブラジルの食べ物でパソッカ、というと最初に思い浮かべるのはピーナツを粉末化して砂糖を加え、プレス・成型した甘い、甘いおやつ。手で摘むとほろほろ崩れてしまうデリケートさなのに、素朴で力強く、ついでに言うと、ブラジル国内で知らない人なんていないんじゃないかしら? と感じてしまうほどポピュラーなお菓子です。けれども、それとは別のパソッカ、もブラジルには存在していてこちらは一転、塩味ベースのお料理。メイン料理 にもなりうるほどの、おかずです。このおかずになるパソッカは、ブラジル北部の伝統料理で源流を探ればきっと、西アフリカに辿り着けるのではないかな、と思いますけれど不思議なのは、片や甘い甘いお菓子。片やお肉や芋を塩で調理したおかず。こんな全く違うもの同士が何故、同じ名前を冠しているのでしょうか。

 パソッカ。そもそもこの言葉には、臼で突いて何かを細かく砕き、別のものと混ぜる、という意味があります。・・・なるほど、そういう前提であるならば、 お菓子のパソッカも、お料理のパソッカも同じ括りに入りますね。お菓子のパソッカではピーナツを砕いて砂糖と混ぜ、お料理のパソッカはカルネセッカやシャルケといった塩漬けのお肉を細かくほぐし、キャッサバ芋の粉末と混ぜる、と。

 実際に作ったお料理のパソッカを食べて、最初に感じたのは昔懐かしいコンビーフとポテトのサンドイッチ。カリカリに炒めたコンビーフとマッシュポテトを マヨネーズで和えて、パンでサンドしたあれと、雰囲気がとてもよく似ています。・・・でも、それもそのはず。コンビーフ、とは本来は英語のコーンドビーフ (塩漬けした牛肉)ですからシャルケやカルネセッカの親戚とも言える加工食品ですし、ポテトとキャッサバは種類こと違えど、芋は芋。
 最近、某コンビニエンスストア・チェーンのサンドイッチに、ある懐かしいコンビーフとポテトのものがラインナップされていて、つい目に留めてしまったんですが、お料理のパソッカもそういう意味では日本人に馴染みやすい味と言えそうです。
 但し、北部ブラジル式の食べ方に倣うなら、パンではなくてご飯に添えるのがスタイル。かなり食べ応えのあるボリューム満点な献立となりそうです。

パソッカ

パソッカ

材料(4~7人前)

・シャルケ(カルネセッカ) 1パック
・バター 大さじ2+1/2
・玉ねぎ 1個
・キャッサバ芋の粉末 200cc
・塩 適宜

キャッサバ芋の粉末とは、文字通りキャッサバ芋を乾燥して粉末化したもの。ファリーニャ・デ・マンジョッカという名前でブラジル系のショップで売られています。非加熱のもの(クルア)とロースト済みのもの(トハーダ)があり、パソッカではクルアを使います。


作り方:

① シャルケ(カルネセッカ)を事前に一昼夜、水に漬けて塩抜きする。水は数回換えること。
② 玉ねぎをみじん切りにする。
③ ①をフードプロセッサーにかけて細かくほぐす。
④ フライパンにバターを熱し、③を炒める。
⑤ ④に②の玉ねぎを加え、全体がカリカリになるまで炒める。
⑥ ⑤にキャッサバ芋の粉末を加え、さらにしっかりと炒める。

できあがったパソッカは、ご飯に添えて混ぜながら食べるのが、北部ブラジル式。また、しあがりのペーストの緩さは、お好みで調節してください。

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